最近、「コクランのQ検定」をすることが必要なことがありました。
多重比較が必要で、手計算を避けたかったので、
Excelではなく、Rで計算することにしましたが、
かなり時間がかかってしまったので、備忘のため、こちらに記録しておきます。
1. 筆者の環境
Ubuntu 14.04
R version 3.0.2
2. cochran.qtestのインストール
R上でコクランのQ検定を実行してくれるプログラムはいくつか公開されています。
しかしその中で、下位検定(多重比較)までやってくれるcochran.qtestを使いたいと思いました。
この関数は"RVAideMemoire"というパッケージに入っています。
なので、このパッケージをインストールする必要があるのですが、
Rのプロンプトで以下を実行しても、エラーが出て、インストールに失敗します。
> install.packages
("RVAideMemoire")
エラーの中で気になる部分はここでした。
configure: error: missing required header GL/gl.h
ネット上を検索した結果、Ubuntuのシステム上に、
パッケージを追加する必要があるとのことでした。
(http://stackoverflow.com/questions/15292905/how-to-solve-the-error-missing-required-header-gl-gl-h-while-installing-the-p)
上のページを参考にして、(Rの中ではなく)Ubuntuに以下をインストールしました。
$ sudo apt-get install libglu1-mesa-dev freeglut3-dev mesa-common-dev
その上でR内でもう一度以下を実行したら、パッケージのインストールに成功しました。
>
install.packages
("RVAideMemoire")
3. cochran.qtestの使い方
cochran.qtestを日本語で解説されている文書は見つかりませんでした。
だからオリジナルのマニュアルを参照するのですが、
あまり親切ではありません。こちらがマニュアルです。
http://www.inside-r.org/packages/cran/RVAideMemoire/docs/cochran.qtest
この一番下のところに使用例があるのですが、
これをみても、データがどのような表になっているか、
直感的によく分かりませんでした。(もちろん2行目、3行目が分かれば問題ないのですが)
ここで表現されているデータというのは下のようなものです。
被調査者:a-j
条件:A,B
,C
/,A,B,C
a,0,
1,1
b,0,
0,1
c,0,
1,1
d,1,
1,1
e,0,
0,1
f,1,
0,1
g,0,
1,1
h,0,
0,1
i,0,
1,1
j,0,0,1
なので、これを参考にしてデータを並べて、データを入力して計算を実行しればOKです。
ちなみに、このマニュアルの例を実行すると、
条件間に有意差が出て、ウィルコクソンのサインランク検定による多重比較をしてくれます。
ご参考になれば幸いです。