2011/10/08

映画 『賽德克巴莱(セデックバレ)』を観てきました!


久しぶりの映画鑑賞。
今台湾で話題の映画 『賽德克巴莱(セデックバレ)』(前編)を観てきました。
(もう公開されてからずいぶん経ちますが)

『フェイス・オフ』のジョン・ウー監督がプロデューサーをしているそうで、
その影響なのか、戦闘シーンは圧巻でした!
特に、抗日場面ではなく、宿敵の隣の部族のメンバーと、
互いの頭にライフルを突きつけながら対峙するシーンなどは、
ぐっと来ました。

ちょっと日本人の描かれ方がアレかとは思いましたが、
(残虐、だらしない、差別主義者)
まあでも当時の彼の地の官憲がよくなかったのは、

「霧社事件の発端として、日本の統治に対する不満、なかでも討伐や強制労働、
官憲の傲慢な態度、権勢を笠に着ての婦女の誘惑などに対する怒りの爆発が指
摘されている」(伊藤潔『台湾(中公新書)』p.124)

などにも言及されています。
そんな残念な日本人しか霧社にいなかったことが本当に残念ですが、
映画では残念な日本人の残念な行動も、
非常に控え目に描かれていたと思います。
日本人を変に戯画化するのではなく、
(伝統的な?抗日映画はそれはそれはなかなかのものですが)
建築とか衣装とか、
かなり細かい所までこだわって再現されていたのではないかと思います。
『パールハーバー』とか、『ラストサムライ』とかは、
ちょっと「あれれ?」と思いましたが、
そんなこともなかったと思います。

ネットでいろいろな日本人の方の意見を読んでみると、
台湾の人々の反応に憤慨されている方もいらっしゃるようですが、
私は特にマイナスの印象は受けませんでした。

それよりも、美しい風景、
そのなかで繰り広げられるスピーディーな戦闘シーン、
当時の台湾の山地の風俗、
先住民たちの言葉(俳優さんたちはご苦労されたとのこと)、
主人公モナ・ルダオの重厚な存在感に感銘を受けました。
残酷な殺戮シーンが満載なので、
そこで好き嫌いが分かれるかも知れませんが、
観てよかったと思います。

日本のみなさん、
これは反日を煽る映画ではたぶんありません。
(おそらく「スポンサー」は当てが外れたと思っていると思いますが)
台湾の人々は、この映画で反日になったりは絶対しないので、
心配しなくていいと思いますよ。


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